この国を愛するよ

縁あってまたも東京に来ており、一昨日のこの地震に遭遇した。
私の身は全く健康であり、区内の職場や私の仮住まいにも一次的な被害はほとんど無い。
もちろん、未経験の大地震ではあった。電車が止まって職場に泊まるはめになったし、コンビニの棚が空っぽになったり、電車が来なかったり、毎日数回揺れたりする。
それでも、昨日今日の東京は概して平和を取り戻しているように見えた。しかし、明日から停電が始まれば、目に見えて生活が変わってくるだろう。なにせ、6時間も電気が止まればPCも使えない。仕事にならないし、ニコ動だって見られない。

しかし、東北の皆さんの状況はもっともっと切実だ。
記憶が次々よみがえる。
いつまでたってもふぐすま弁が抜けなかった寮の後輩のご実家は。学生時代、仙台で泊めてくれた寮の友人は。コンビニ駐車場でかき氷をオマケしてくれた松島のおばちゃんと陽気なバイト君たちは。昔つきあっていた子の、女川で漁師をしているおじいさんは。

きっとみんな、おそろしく大変な目に遭ったのだ。猛烈な非日常に、日々刻々直面しているのだ。
あるいは、余震が続く中で救出作業に従事する人たち。最悪の事態を避けるため、原発施設で戦っている人たち。自らの命の危険が伴う中で、この国に住む人たちにより良い未来が得られるよう、日々戦っている。

その過酷な日々に比べれば、このくらいの非日常は可愛いものだ。
今は誰かに文句を言う時じゃない。粛然と現状を受け容れ、己の責務を果たすことに注力したい。

まだまだ被害の規模と範囲すらつかめない現状だが、いずれ始まる日本の復興に力を尽くしたい。お世話になった皆さん、縁あった皆さんに恩返しをしたい。
それまでは丹田に力を込めて踏ん張る。